家具製造の福地(福井市、福地永芳社長)は要望に応じて一センチ刻みで家具のサイズを調整して製造する事業を始めた。家電量販のエディオンの子会社が展開する通信販売で売り出す。IT(情報技術)と職人技を組み合わせて多品種・少量の製品を短期間で造る。消費者のニーズにきめ細かく対応し、市場縮小が続く業界で生き残りを目指す。
家具などインテリア製品専門のカタログ通販「
暮らしのデザイン
」に採用された。木製の食器棚、テレビ台、テーブルなど七種類を展開する。サイズは書棚なら幅三十―九十センチ、奥行き十七―三十センチの範囲で自由に選べる。受注から二週間程度で製品を仕上げる。
設置費用込みの価格は三万一千八百円の書棚から十四万五千八百円の食器棚まで。通販の商品としては高めだが、サイズを自由にできることで消費者の支持は得られるとみている。初年度は福地の出荷額ベースで二千万―三千万円の売り上げを見込む。
ITと職人技を組み合わせ、少量・多品種、短納期生産を実現する。CAD/CAM(コンピューターによる設計・製造)システムにより、図面の作成や寸法管理のほか、板の切断、接着、穴開け、溝掘りなどの製造工程を自動化している。
細かい部材の採寸や張り合わせ、部材のそりやねじれの調整は約二十人の職人が担う。部材名、寸法、生産数量、出荷日、納入先などを記載した札を部材ごとに張り付けて、管理を徹底する。同一品目を大量生産する家具メーカーは、引き出しや扉などの生産を外部委託する分業体制を敷くが、福地は図面の作成から製造まで一貫して手掛けることで納期を縮める。
国内の家具市場の規模は「毎年おおむね一〇%ずつ縮小している」(福地社長)。中国など海外から流入する低価格品が市場の大半を占め、現在もシェアを伸ばしている。
福地は桐タンスの製造から出発し、現在は幼稚園、保育園向けの家具や積み木などの玩具が主力。
一品単位のオーダーメードを売り物に、老人ホームや病院、小売店などに供給先を広げている。二〇〇五年七月期の売上高は約四億円。